キャンセル ～その２３～

その女性に声を掛けてみた。
「これって雨の中でも写します？」
「ああ、来られたんですね。　ええ、写すことになりました。」
「社長がやろうと言ったんで準備をしているんです。」
いよ！　社長！　太っ腹！！

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そんなことで撮影があることになる。
他にもプーさんと関係なく、ここで写してもらいたい人たちが集まってきて、結構な賑わいになった。

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しかしここの社長結構こだわりのある人だった。
ライトアップされたお城の前に決めポーズをしても、何度も撮り直しをされた。
光の具合とか、表情が気に入らないらしい。
プロもそこまでいくと「目的は？」と聞きたくなる場面であった。
他のお客さんも「次に行くところありますから・・・」と必死にＯＫをもらおうと声を掛けていたが、なかなか納得がいかないらしい。
とうとう私たちの番がくる。
雨はしっかり降っている。
傘を差しては写れないらしい。
傘を畳んで、片手に持って「はい、スマイル！」

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そんなに簡単にできるかい！！！！！