
生焼けと言えば、その当時の寮は上下関係が厳しかった。
上級生が食べて満足するまで、下級生は食べられないことがあった。
もちろんそれも上級生との関係にもよる。
◇ ◇ ◇
だから、もし上級生がお預けと言われたら、食べ終わるまで待たねばならない。
あくまでお世話をするということ。
でも楽しかったな。
そんな時代はやたら仲が良かった。
たとえ上級生とでも仲が良かった。
かわいがってくれた。
○ ○ ○
そしていよいよ1年生の食べる番。
しかし肉の量には限りがある。
もう必死だ。
自分の肉と人の肉の区別をつけるために、箸で押さえている奴もいる。
ここで大事なことはゆっくり出来上がるまで待たないこと。
待っていると人にとられています。
たとえその肉は確保できても、こちらが一枚食べる間に三枚半生で食べられてしまう。
そんなことをしても腹は痛くならなかった。
丈夫だったな。
☆ ☆ ☆
何よりも、そんなことをして絡み合いながら生活することを初めて知った中学1年生だった。
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