やっと本場に来た気がしてきた ～ その１６ ～

餌を付け替えて投入すると当たりは続く。
魚影は濃いようだ。
ただし、雑魚が多くて針には引っかからない。
大きな当たりはそんなにこない。

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隣の師匠を見ると、波止場の端に歩いて行っている。
声を掛けると、「今日はそこにいないらしい」って。
「あっさり諦めるんだ」

しばらくするとクサビを握ってやってくる。
「まぁまぁの分が釣れた」
「あらかぶはおらんね」

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私は一人で最初のところで粘っている。
師匠はまた移動していた。
姿がずっと向こうになった。
釣った魚を入れておく網が一つなので、一緒にいた方がいいと思い私もそちらへ移動。

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師匠の釣りを見ていて、淡々と釣りをする姿を学んだ。
一生懸命考えて釣るのも楽しいが、「釣れて良し釣れんで良し」の心境はその上を行くのだろう。