2010年11月26日金曜日

おかげさまで ~その11~



いよいよ順番が来て名前を呼ばれる。
いつもお世話になっている女医さん。
CTの造影写真が横に映っていて、触診が始まる。
いつもより念入りにしてくれている気がする。
それがよけい気になった。

     ◇    ◇    ◇

造営が何かが発見されたのだろうか?
そんな不安がよぎる。
舌を直接触り、力を入れるなと言う。
また首の切り開いた後のリンパ腺の辺りも念入りに。

しばらくして「大丈夫です」と言う。
「転移は見られませんし、触診でもそれらしいものはありません。安心して下さい」
と言われて胸を撫で下ろす。
手術から1年半が過ぎ、そろそろ危ないのではないかと気にしていたが、今回も転移はなかった。
首が突っ張り、舌が固くなっている感覚があったので、随分心配した。
それでも医師から太鼓判を押してもらえると安心だ。

     ☆    ☆    ☆

おかげさまで今は癌患者ではない。
しかしまたいつそうなるか分からない危険を持ち合わせている。

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